体に必須の栄養素「タンパク質」の重要性とは?(その1:推奨量と質)

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体に必須の栄養素「タンパク質」の重要性とは?(その1:推奨量と質)

健康情報

2018/12/03 体に必須の栄養素「タンパク質」の重要性とは?(その1:推奨量と質)

そもそも「タンパク質(protein)」の語源は、ギリシャ語の「proteios」で「第一の」とか「最も重要な」を意味します。つまりタンパク質はヒトの体の栄養において、他の三大栄養素である糖質や脂質よりも、重要な働き(体を形作る:例えば筋肉・血液・酵素など)があることの反映です。6つの基礎食品では第1群(タンパク質源)に分類されます。

 

食事摂取基準(2015年版)によると、18歳以上の1日推奨量は男性で60g、女性で50になります。エネルギー比率では男女とも1320です。

 

一方質的には「アミノ酸スコア」が一つの基準になります。一般にタンパク質はアミノ酸が多数(数百~数万)連なっている高分子です。そのアミノ酸は20種類で、その内、体内で作れない必須アミノ酸は9種類あります。アミノ酸スコアとは、タンパク質に含まれる各必須アミノ酸含有量をアミノ酸評定パターンと比較し、最少含有率のアミノ酸(第一制限アミノ酸)の数値がアミノ酸スコアになります。その最小値が100を上回っても、アミノ酸スコアは100で最大です。

 

このことを桶モデルで説明します。必須アミノ酸の数と同じ9枚の立て板でできた桶があります。個々の立て板の高さがタンパク質の各アミノ酸含有率を反映していて、高さはまちまちです。この桶の中に溜まる水の量がタンパク質の質を現しますので、最も低い高さの立て板つまりアミノ酸含有率がアミノ酸スコアとなるわけです。

 

この意味するところはタンパク質の代謝との関わりです。ヒトの体の20%はタンパク質でできていて、日々作られては壊されています。毎日食事から摂るタンパク質は消化・吸収されて各アミノ酸に成り、新しく作られるタンパク質の材料になります。その際に20種類のアミノ酸が揃っていないと、タンパク質の合成に支障を来します。言い換えれば、タンパク質合成は最少のアミノ酸によって制限されることになり、そのアミノ酸は体内で作ることができない必須アミノ酸である確率が高い、ということになります。

(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)

次報では、タンパク質摂取における基本的な考え方を紹介します。

 

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