完全栄養食品「鶏卵」の摂り入れ方は?(その2:賞味期限と摂取限度)

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完全栄養食品「鶏卵」の摂り入れ方は?(その2:賞味期限と摂取限度)

健康情報

2019/10/21 完全栄養食品「鶏卵」の摂り入れ方は?(その2:賞味期限と摂取限度)

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卵に表示されている「賞味期限」は、夏期に採卵後16日以内で生食可(日本卵業協会HP参照)を前提に、パック後2週間に設定している業者が多いようです。できれば賞味期限だけでなく、産卵日が併記されているものを選ぶのがベターでしょう。

 

卵の日持ちはサルモネラ菌の汚染率に因るのです。一定期間内であればほとんど繁殖することはありませんが、それを過ぎると急激に増殖していきます。また、卵白のリゾチーム(前報で紹介)は細菌による腐敗を防いでくれているのですが、リゾチームは酵素なので、この効果は生の場合に限り、ゆでるなど加熱すれば失われます。生よりゆでた卵の方が保存は効きません。

2週間というのは、夏場に常温保存での生食を考慮した設定です。冷蔵保存や冬場などでの完璧な保存状態では、賞味期限後一週間程度は生食でも大丈夫でしょう。

ここで言う完璧な保存状態とは、先ずは殻にヒビ割れがないことを確認し、卵はパッケージごと鈍端(丸い方)を上にして、冷蔵庫(10℃以下)に保存することです。その際、扉側は避けて奥に入れておくと、扉の開閉によるヒビ割れや温度変化を防ぐことができます。さらに賞味期限を過ぎて使う場合には、念のため、割卵して黄身と白身の状態を確認すると安心できます。

 

最後に、卵は1日何個まで食べて良いのか、の疑問にお答えします。

「卵はコレステロールが多いので1日1個限り」の風評から、それを実践している人が多いかもしれません。確かにLサイズ1個(60)にはコレステロールが250mg含まれています。以前の食事摂取基準(2010年版)では男性750mg、女性600mg摂取上限がありましたが、それが2015年版では撤廃されました(その背景は、当該ブログ「コレステロールの新常識」で紹介済み)。

従って健常者にとって、1日に2,3個の摂取は問題なしとする意見が多いのは確かです。しかし「健常者でも3人に1人はコステロール摂取に敏感に応答する」という調査や、「卵を1週間に34個食べる人は心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高い」とする報告(JAMA)もあります。

「安価で栄養価の高い卵を毎日1個は食べる」を基本に、日によって(他の脂質を多く含む動物性の食材との兼ね合いで)は2,3個まで摂る、という姿勢が良いのではないでしょうか。

(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)

 

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