健康に良い油と悪い油(その1:種類と構成脂肪酸)

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健康に良い油と悪い油(その1:種類と構成脂肪酸)

健康情報

2018/05/01 健康に良い油と悪い油(その1:種類と構成脂肪酸)

(脂質)は糖質、タンパク質とともに三大栄養素の一つですが、健康にとっては良くないイメージがあるかもしれません。油はエネルギー源である他に、細胞膜やホルモン・胆汁の材料になり、皮下脂肪は保温にも役立っていますので、体には重要な成分なのです。しかしその種類は多く複雑で、上手な摂り方をしないと健康を損ないかねません。

本報及び次報以降の3報を通して、油の種類・構成成分の違いや生理作用を明らかにした上で、上手な摂り方に言及します。

 

まず油には液体の物と固体の物があり、食品学では前者は油(オイル)、後者は脂(ファット)で合わせて油脂と称しますが、一般的には「脂肪」と呼んでいます。植物由来の物は油、畜産動物由来の物は脂、魚由来の物は油が多く、それぞれ植物油・動物脂・魚油と表現されています。これは溶ける温度(融点)の違いですが、油脂の構成成分である脂肪酸の相違によって、飽和脂肪酸(二重結合なし、融点が高い)が多ければ「脂」で、不飽和脂肪酸(二重結合あり、融点が低い)が多ければ「油」になります。

飽和脂肪酸は肉(牛・豚)や乳製品など動物性脂肪に多く、体内で合成されるために摂りすぎに注意が必要です。一方不飽和脂肪酸の中には、逆に体内では合成できない必須脂肪酸(3種:リノール酸・αリノレン酸・アラキドン酸)が含まれており、食事(特に植物油や魚油)からの摂取が欠かせません。まず不飽和脂肪酸は含まれる二重結合の数により、一価と多価(二価以上)に分けます。さらにその二重結合の位置によりω(オメガ)3とω6とω9とに分かれ、αリノレン酸はω3で残り2種はω6に属します。サプリメントとして注目のEPADHAも不飽和脂肪酸で、いずれも多価でω3です。天然に多く存在しているのはオレイン酸で一価のω9です。

(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)

 

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