機能性表示食品(その2:その成果と課題)

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右手にペンとメモ、左手にピンセットを持って研究をしている

機能性表示食品(その2:その成果と課題)

健康情報

2017/10/31 機能性表示食品(その2:その成果と課題)

成果の典型的な例として2例を挙げます。カゴメは、トマトジュースに「血中コレステロールが気になる方に 機能性表示食品」と表示し発売したところ、出荷量が前年同期比で3倍以上に増えたと発表しました。またサラダコスモの子大豆もやしは、イソフラボンの骨の健康効果を表示して付加価値を高めた結果として、販売価格を従来品の約2倍に設定し、もやし業界の窮状を救おうとしています。

 

機能性表示食品は、事業者の責任において一定の健康効果を表示できますし、誰でもその届け出情報を読めますが、「ずさんな資料や事業者に都合のよい情報だけ」というケースもあり、科学的根拠のレベルを見極めるのは困難と言わざるを得ません。

安全性に関しても国の審査はなく事業者任せで、その評価は、「今まで広く食べられていたかどうかの食経験」「安全性に関する既存情報の調査」「動物や人を用いての安全性試験の実施」が基準となります。

 

またこの制度はそもそも、健康の維持・増進に役立つ情報を表示するのが目的で、疾病の診断・治療・予防を目的としたものではありません。従って、事業者が「病状が改善した」というデータを届け出ても、情報からは除外されているのです。

事業者の約半分が「病者に有効なデータは表示に反映してほしい」と要望しており、疾病データを集めて検証していくべきでしょう。今後、病気の予防をうたえるようになれば、医療費の削減にもつながるはずです。

 

いずれにしても、健康食品を選ぶ際にその選択肢は広がりそうですが、自己責任による「選択眼」が問われることにもなります。

(この情報の一部は、毎日新聞:機能性食品増加 難しい選択(2017.8.23)を参考にしました)

 

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