遺伝子組み換え(GM)食品(その1:技術とメリット・デメリット)

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〒606-0805 京都市左京区下鴨森本町15番地 生産開発科学研究所ビル2F

右手にペンとメモ、左手にピンセットを持って研究をしている

遺伝子組み換え(GM)食品(その1:技術とメリット・デメリット)

健康情報

2018/02/19 遺伝子組み換え(GM)食品(その1:技術とメリット・デメリット)

遺伝子とは全ての生物が持っていて、その生物の形や特徴を決めている物で、親から子へと受け継がれていきます。全生物に共通したDNAと言う物質からできており、タンパク質を作り出す役割があります。遺伝子組み換えとは、ある細胞から有用な性質を持つ遺伝子を取り出し、種を超えた他の細胞の遺伝子に組み込んで新しい性質を持たせることです。

従来の品種改良では「掛け合わせ(交配)」の手法によって、同種あるいは近縁種の農作物の遺伝子の組み合わせを変えてきましたが、この組み換え技術を使うことにより、求める性質を効率よく持たせる点や有用な遺伝子が種を超えた生物から得られる点がメリットになります。例えば、味の良い品種に乾燥に強くなる遺伝子を組み込むことで、味が良く乾燥にも強い品種を効率よく作ることができます。

こうした成果として、初期の頃は専ら「特定の除草剤に枯れない」とか「害虫に強い」等の生産者メリットで、延いては生産性の向上に結びつくというものでした。しかし近年の研究・開発では、「高オレイン酸大豆」や「低アレルゲン米」などの特定成分の増減を通して消費者メリットを追求する動きも盛んですし、医療分野への応用も期待されています。

デメリットとしては、1)人体への影響(安全性)2)生態系への影響が考えられ、3)特定企業の独占なども指摘されています。商業栽培が始まって20年余りという浅い歴史なので、まだ結論を出すのは早計ではないでしょうか。

 

2016年のGM作物の栽培面積は当初の100倍を超えて、全世界で2haに迫る勢いです。作物別に見た面積は、大豆がトップの9000haでトウモロコシが6000haと、この2品種で約8割を占めています。ちなみに日本での商業栽培はなされていません。ただ、世界規模で将来の食糧事情を見通した場合、この遺伝子組み換えによる食糧生産は避けて通れないのではないでしょうか。

(本文中の下線部の詳細については、インターネット等の情報で確認してください。)

 

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