損失しやすいビタミンC(その2:損失要因とその実例)

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右手にペンとメモ、左手にピンセットを持って研究をしている

損失しやすいビタミンC(その2:損失要因とその実例)

健康情報

2017/10/16 損失しやすいビタミンC(その2:損失要因とその実例)

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ビタミンCは、まず水溶性であることを頭に入れておく必要があります。すなわち、果物でも野菜でも丸ごとの水洗いでの損失は少ないですが、小分けしたり切り刻んだりした後に水洗いをすると、その切り口から流出することになりますから、気をつけてください。

 

またビタミンCの特性として、1)酸素により酸化されやすい、2)熱に弱いことが挙げられ、さらにあまり知られていませんが、3)ビタミンC酸化酵素(アスコルビナーゼ)により酸化されることも、見逃せません。しかし、実際にどの程度が損失するのかを示す具体的な記述は少ないのです。

 

そこで、これら3つの損失要因について、以下に簡単な実験データ(還元型のみを定量)を紹介します。試料は大根おろし(ビタミンC含有量:7mg/100g)です。

 

1)そのまま空気中に放置し10分後の損失率 → 約10

2)加熱10分後の汁込みの損失率 → 約20

2)加熱10分後の大根おろしのみ(汁捨て)の損失率 → 約85

3)人参おろしと混ぜて10分後の損失率 → 約50

3)キュウリおろしと混ぜて10分後の損失率 → 約90

 

損失が大きいのは下の3つのケースです。まず水溶性なので実だけを食べて煮汁を捨ててしまうと大量の損失に繋がります。3)の2例は、人参とキュウリにいずれも酸化酵素が含まれており、大根のビタミンCを酸化して酸化型にしてしまうのです。特にキュウリの酵素は強力で、わずか2分でも90%近くを酸化してしまいます。これはおろし同士の極端な例ですが、キュウリのミックスジュースへの添加は避け、生絞り汁が他の果物や野菜にかからないように気を配ることも覚えておきましょう(なお、酸化型は還元型と同様のビタミンC効力を有しますが、やがて分解していって効力のない形の変化してしまいます)。

 

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